避妊手術のタイミング<捕獲機の中で産まれた仔猫達>

こんにちは!猫大好きnoramieです!

とらみい

とらみい

今日は、避妊手術のタイミング というテーマで考えて行こうと思います。

よろしくお願いします。

 

待ったなし!一時の迷いが仇となる。

ある日、近所の猫おばさんから避妊手術の依頼を受けました。
その方の経営する会社事務所近くに、お腹の大きいメスがいるとの事で
まずは、リサーチに行きました。バス通り沿いの路地で小さな文具店や民家があり
奥の小さな貸し駐車場が、どうやら現場の様でした。
最初は猫の姿こそ見られなかったのですが、その文具店の裏口に餌を与えている
痕跡があり、ここで間違いなさそうでした。お店は閉まっていて留守の様だったし
費用は依頼者が負担してくれるとの事だったので、リサーチだけして帰りました。

避妊手術のタイミング 4

数日後、再び通りすがりに様子を見に立ち寄ると、駐車場の塀にキジトラが一匹いました。
あの子かな?警戒して逃げたので、よく観察できなかったけれど
確かに妊娠しているように見えました。ただ、既に夕方で仕事に戻らなければならず
その日は、とても疲れていて、「まぁ、明日でいっか…」と思ってしまったのです。

翌日、予定通り捕獲に向かい、程なく確保出来ました。
病院に手術の予約を入れて、病院近くのボランティアさん宅へ運び預けます。
そして、翌朝一番でボランティアさんに病院へ搬送してもらう場合がありました。
何故なら、手術は全身麻酔をするので、極力空腹時に実施しないとならない為
捕獲の為に釣り餌を食べて直ぐには、あまり適していないからなのです。

翌朝、猫を預けたボランティアさんから電話がありました。
猫を病院へ連れて行こうとしたら、何か動いている、どうやら出産してしまった様だ。
と、言う…え゛?えええっーーー!!何匹産んだか確認できないけど、とりあえず病院へ
連れて行きます。捕獲機の中で出産なんて初めての経験だったので驚き、うろたえる私に
追い打ちをかける様に、数時間後、再度連絡が来て、仔猫は4匹。母猫の手術はどうするか?
と、言う究極の選択を迫られてしまいました。
悩む暇も無く、母猫の避妊手術の実施と仔猫達の人工飼育をする決断をしました。

 

生後0日、人工飼育の大変さ

あの時、捕獲を1日伸ばしで後回しにした事でどえらい事になった訳ですが
後悔先に立たずとは、まさにこういう事。人慣れしていない母猫共々保護する余裕も無く
どうしたものかと悩んでいたら、例外的に、病院で仔猫達を離乳まで預かり育ててくれる事に!
先生の奥さんが、献身的に夜中も授乳して下さったお蔭で仔猫達は無事に育って行きました。
ボラ価格の有料とは言え、忙しい中、申し訳なくて、私は、せっせと仔猫用の粉ミルクや
差し入れを持って病院へ通いました。途中、一匹熱が出て危ない状況の時もありましたが
先生の判断で処置してもらい、一命を取り留めました。
幼齢猫の処置には細心の注意が必要なので、難しいのです。

避妊手術のタイミング 2

そして、1ヶ月半ほどお世話になり、我が家に来た仔猫達は全て見事に同じキジトラ柄…。
見分けがつかんっ!離乳食の食べ方も下手で毎食汚しまくりのテンヤワンヤですわー。
ただ、病院で預かって貰っている間に、一匹は内定していて、私も知り合いの
子育てボランティアさんに相談はしていたので、残りの子達も先行予約済みでした。
で、もう少し育ってからでないと心配なので、しばらく待ってもらう事になっていました。

育てている内に、性別やちょっとした柄の違い、個々の性格が見分けられる様になっていきました。
例えば、整った顔立ちの女の子は気が強く、誰より先に餌を食べ、私が一番可愛いから
当然よね~的な、いわゆるお姫様系女子。(^_^;)

避妊手術のタイミング 1

一番、ひ弱な男子は体型も貧弱で、食べ方も遅くノロノロしていたので
他の子達に(後、同室の大人猫達に)横取りされない様にガードしてあげなければ
ならず…全く手のかかる子だよと言いつつ、守ってあげたくなる母性本能をくすぐる様な
タイプでした。譲渡の際も一番心配で色々婿入り道具を揃えて行きました。

避妊手術のタイミング 3

みんな可愛かったけど、送り出す時期が、丁度、年末年始で親戚の法要なども重なり
バタバタでした~まぁ自業自得だけどさー。落ち着いた頃に、依頼者に報告に行くと
仔猫達の入院費の一部をカンパしてくれました。当り前じゃあー(# ゚Д゚)/
そして、一番気になっていたのは、術後元の場所に戻した母猫のこと。
ずっと探していましたが会えず、安否確認出来たのは数ヶ月後のことでした。
丸々と太って別猫になっとりました。でも、すごくホッとしたのを覚えています。

産ませるのか、産ませないのか

かつてのこんな経験から、妊娠しているメス猫の手術に関して考えさせられました。
現在では、保護団体や個人の考え方やキャパによっては、妊娠中ならば、保護し出産させ
母子共に里親探しをすると言う傾向になってきた気がしますが、当時は、そんな余裕は無く
妊娠中でも、手術をし堕胎せざる得なかったのでした。

中絶は、未だに賛否両論で人道的にどーよと非難されそうですが、まだ寒い春前のTNRだと
100%妊婦なんてこともザラで、それを全て保護する事は個人ボラには不可能でした。
そして、既に保護している先住猫達へのストレスも思いの外大きいと言う懸念も見過ごせません。

せめて胎児は、確認させてもらい病院葬で供養をしていました。
この世に生まれてくるはずだった命を、人間の都合で葬ることに罪悪感や抵抗感が
無かった訳ではありませんが、キレイごとではなく、辛くても向き合わなければならない現実。
ましてや、執刀する獣医師は、どんな気持ちだろうと考えました。

大体、産ませるとか、産ませないとか、猫の意志じゃないし。おこがましいわ。
けどね、繁殖力が強く、実際に折角産まれて来ても不幸になる場合も多々あるんです。
人間の様に、バースコントロールできない訳ですから、ひとつの方法として選択し
そのタイミングを考慮してあげたいものです。

避妊手術のタイミング 5

だから、一番嫌な相談は、産まれちゃいましたよりも、妊娠している・お腹大きいみたい…でした。
妊娠中や発情中の手術は、当然、母体に負荷が掛かりますし、傷口も大きくなります。
なので、せめて体力のある若いうちに避妊手術をするのがベストです。
昔は、一度は産ませたい・その方が猫にとっても良いとかいう人が、よく居たのですが
とんでもないですね。手術が発情後になるだけで、乳がんなどのリスクが飛躍的に
あがってしまうし、シニアになれば麻酔のリスクも高くなるのです。

避妊手術には、メリットもデメリットもあり、個体の状況により危険を伴う可能性も
あるからこそ慎重に丁寧に実施しなければならないと思います。
ましてや、野良猫・外猫の場合、不安定な生活なので余計に気を遣いたいものです。

 

 

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