猫を捨てるなかれ!〈放棄された猫達の運命〉

こんにちは!猫大好きnoramieです!

のりみい
のりみい

今日は、猫の遺棄 というテーマで考えて行こうと思います。
よろしくお願いします。

 

棄てられた猫の気持ち

猫活動を始めて10年以上経ち、ゼロにはならないまでも
確実に、地元地域で野良猫の仔猫が産まれる頻度は減っていきました。
ただ、私の頭を悩ませていたのは、成猫や老猫でも、心無い人によって
捨てられるという状況でした。

それは、2014年の寒い冬の事でした。
いつもの様に、河川敷をパトロールしていると、ある餌やりスポットに
見慣れない猫を発見しました。耳カットはしてありましたが、明らかに動揺していて
居心地が悪いのか、元々いる猫達と少し離れた木の根元で悲しそうにジッとしていました。

猫を捨てるなかれ!1

人慣れしたまだ若いオスでしたが、そこの猫達は皆穏やかな子達ばかりだったので
最初から新入りくんを受け入れてくれて、追われることなく定着しました。
耳カットの方法が、近隣の協力病院の形ではなかった為、おそらく別の地域から
餌場である、この場所に意図的に何者かに遺棄されたのは明らかでした。

ただ証拠も無く、そのままその場所で世話をしていくしかない状況になりました。
幸い餌やりさんがハウスも作ってくれていたので、雨風や空腹をしのぐことは出来ました。
数ヶ月が過ぎて、暖かい春になる頃には、彼はすっかりなじんで可愛がられる様になりました。
ある日、餌やりさんから、彼を飼いたいと言っている人に偶然出会ったと連絡がありました。
直ぐに、貰った連絡先に電話をすると、地域猫だから勝手に連れて行ってはいけないと思い
餌やりさんに声をかけたとの事でした。お若い共働きのご夫婦で、週末にランニングや
サイクリングなどの趣味を楽しむ為、河川敷に足を運んでいる内に、彼に出会い
オヤツなどで仲良くなって、一緒に暮らせたらと考える様になったとのお話でした。

良いお話だと思いましたが、お外に居た子なので、健康状態のチェックが必要なのと
室内でも上手くやっていけるか様子が見たかったので、少しお時間をいただきました。
当時は、保護部屋も満員だったので、苦肉の策で仏間に一時的に保護しました。
若く人懐こい彼は、室内でも特に問題は無くお届けの日を迎えました。
ただ、病院へ行った時もそうだったんですが、車で移動中ずっと酷く鳴くのです。
それは、きっと捨てられた日の事を想い出し、また何処へ捨てられると感じたから
ではないかと強く思いました。譲渡後、一週間ほどの夜鳴きはあり相談されましたが
何とか乗りえて、とてもとても大切にされました。

幸運の切符を掴んだ猫達

彼と同じ様に、捨てられたのか迷いこんで来たのか若いメスも現れました。
取り急ぎ、避妊手術を実施したものの保護場所が無く悩んでおりました。
彼女も人慣れしていて、いつしかそこを訪れる人々のアイドル化していきました。
土日の昼下がりなど、彼女目当てに順番待ちが出来るほどに…握手会ですかね?(^^;
そんなある日、自分の鞄を敷物にして長時間可愛がっている女性を見かけました。

思い切って話しかけて、事情を聞きました。
彼女を飼いたいと思っているが、ご主人に相談しても、生き物はいずれ死ぬから
嫌だと反対されているし、そもそもどうやって連れて行っていいか分からないと。
それなら、お手伝いしましょうか?と、計画を立て連絡先を交換しました。

猫を捨てるなかれ!2

譲渡前日の夕方に餌場へ行くと、彼女のファンたちが抱っこしていて
貰い手が見つかったのでと事情を説明すると、喜んでくれて、最後に会えてよかったと
快く送り出してくれました。その日の夜、廊下のケージで我慢してねと世話をしていると
玄関に向かって、一瞬逃げ出そうとしたので、ちょっと不安なり、翌日、病院と
ホームセンターを梯子して、念の為ケージを購入し一緒にお届けしました。
その後は、特に問題なく順調に慣れてくれたそうです。

他の餌場でも、同様に去勢したばかりの若いオスが捨てられて、流石に腹が立ち
特徴的な柄だったので、いくつかの病院に問い合せた事がありました。
結局、犯人は判らずじまいでしたが、不妊処置をすれば他の場所に捨てて言い訳がない
彼も最初は、前述の子と全く同じでかなり動揺していたので同じケースだと直感しました。
そしてまた、寛容な先住猫達と仲良くなれましたが、ある日、忽然と姿を消しました。

とても心配して、餌やりさん達と消息を探していました。
その場所は、マンションの駐輪場のすぐ近くで、そこの管理人さんの証言から
最近、そのマンションに引っ越してきた動物好きの方が連れて行ったと判明しました。
犬を飼っていて、散歩中にずっと気になっていて連れて帰られたとの事でした。
安否が確認出来てホッとしたのですが、仲間の猫達が、しばらく彼を探しており
元気が無かったので、少し不憫でもありました。

その後、何かの感染症にかかっている事が判りましたが、とても大事に対処して
下さったと聞きました。その後、また同じ場所で老猫が遺棄されましたが、その時も心配した方が
保護して下さり、写真付きの近況お手紙まで貼られていました。
まさに、捨てる神あれば拾う神あり
辛い思いをしても、ひょんなことから、幸運の切符を掴む子達もいるのです。

移動ではなく、遺棄。それ犯罪です!

また、こんなこともありました。
私の担当エリアではなかったのですが、飲食店が多い開発の進む駅前で
餌やりさんが飲食店のオーナーに激怒されて、交番にまで連れて行かれたという現場でした。
ボランティアさんに頼み、不妊手術をして貰ったのは良いのですが、怖くて、もうその場所で
餌やりが出来ないと言い、術後、河川敷の餌場へ放して欲しいと言われたそうなのです。
河川敷の餌やりさんには許可を取ってあるからと、言われるままにしたのですが…(-_-メ)

以前、別の地域で同様の事例があり、手術を依頼してきた方とは別の餌やりさんが
給仕を非難され、川向こうの公園へ放してしまったのです。依頼者は必死で捜索しました。
が、放たれた三匹中、生き残ったのは一匹だけで、他は事故死と行方不明だったそうです。
そんな経験があったので、その話を聞いた時は、それやっちゃダメと怒りを覚えました。
人の都合や保身で、他の場所へ移された猫達の気持ちや、その後の生活を
少しは想像できないのだろうか?

猫を捨てるなかれ!3

そして、問題は、もうひとつありました。
その場所で、仔猫が産まれていたのです。きっと餌やりさんは暗い時間にコソコソと
短時間で給仕していたので、猫の妊娠や出産に気付いていなかったのです。
親は別の場所に移動させられて、戻ってこなかったので、子供達は鳴きながら
親を探して、交通量の激しい道路側へでヨチヨチと出て行ってしまいました。

たまたま、近くを通った子供が見つけて親に連絡。
一匹なら飼えるけれど、全部は無理という事で、保護要請が回って来ました。
いつものミルクボランティアさんに頼み、幸い友人の紹介で里親さんは見つかりましたが
本当にヒヤヒヤしたし、後先考えずにした行動のせいで、こうした結果も
起こりうるのだと考えさせられました。

他にも、増えすぎて困るからと便利屋などを使って、遠い場所に遺棄させたりと
言うケースは、当時から現在まであると思います。
猫達は、不妊手術の痛み耐えているというのに邪魔者扱いだ。
あげく、知らない場所で生きていける保証など無いのだから散々ですよ。
好きな人も嫌いな人も、何だか目の前から猫が居なくなれば、それで良しとし、
責任逃れと言うか、それで問題が解決するとでも思っているのだとしたら大間違い。
ただ他の地域になすりつけているだけだし、猫にとっても大迷惑なのです。

以前と違って、動物愛護精神の高まりやセキュリティーの進化から
そういう行為は明るみになる事が多くなってきました。
どんな理由や事情があっても、違法行為であることは覚えておいた方が良いですよ。

猫を捨てるなかれ!4

 

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