こんにちは!猫大好きnoramieです!
今日は、私の出会った河川敷の猫とホームレスさん
についてお話しようと思います。
これも長くなるのでシリーズで書きますね。
切っ掛けとなった案件
初めは、いつものことながら、餌やりさんからの
相談で、土手に隣接する大きな駐車場で
仔猫が産まれているとの一報からでした。
行ってみると、大きなトラックが何台も停車している
駐車場の奥の側溝で、大きさがマチマチな数匹の幼猫が
寄り添っていました。一番小さい子の様子が明らかに
弱っていて危険だったので、保護する事になりました。
その時、もう少し大きな仔猫を既に2匹保護していた私は
車を出してくれた先輩ボランティアさんと相談の上
育成の安定しているその子達を、他の仲間に預けて
分担して、小さい乳飲み子達を担当する事になった。
仔猫達を保護した時、母猫らしきメス猫が
子供らを連れて行かないでぇーと言わんばかりに
私達の後を走って追ってきました。
誘拐犯になったような辛い気持ちになってしまい
ましたが、翌日見に行くと、既に繁殖行動に…。(*_*;
仔猫を取られて悲しいという感情も確かにあるとは思いますが、
子孫を残すという本能も強い。これが現実なのです。
ですから、こういうケースや、他に事故や病気や捕食などで
仔猫を失くしたメスは、すぐに次の妊娠をしてしまいます。
時々季節外れな時期に、出産する事があるのは、
そういうサイクルのズレが生じているからなのです。
なので、仔猫だけを保護しても問題は解決しません。
母猫の避妊手術と仔猫の保護はセットで実施した方が良いです。
勿論、その時もすぐ避妊手術を行いました。
環境の改善と協力者
その後、よくよく現場の周囲を見てみると
まぁ環境が悪いこと悪いこと。
不法投棄された粗大ごみや、河川敷に遊びに来た人々が
棄てて行くゴミの山が…橋の下には何人かの
ホーレスさん達も住んでいました。
こんな場所では、人も猫も病気になってしまうと
時間のある時に、一人でコツコツ片付けることにした。
「ゴミ捨て禁止」看板を立てても、皆シレっと捨てていく。
食べ残した弁当などを捨てて行くので、そういう物を
猫が食べてしまうし、これではキリがないと思っていました。
そんなこんなで、1ヶ月が過ぎようとしていたある日
いつもの様に、掃除に行くとキレイさっぱり
ゴミが無くなっていたのです。これは、どうした事かと
ビックリしていると、一人のホームレスさんが寄って来て
「昨夜の内に全部片づけておいたよ。」と言うのです。
一体何処に運んで処理したのかは判らなかったけど
孤軍奮闘していた私を見ていてくれたんだと思い御礼を言うと、
後日またその場所に、小さなテントをカモフラージュに張ってくれた。
当然、そこに人は住んではいなかったのだけど、
そのように見えたので、それからピタリとゴミ投棄は治まった。
人の心理は不思議な物で、違法占拠とは言え
さすがに人の居住場所にはゴミは捨てないものなのでした。
ホームレスさんとの約束と距離
こうした事件や切っ掛けで、ホームレスさん達と
話をするようになりました。周辺の野良猫たちにも
餌をあげたり、可愛がってくれていたので、自然と
猫の話をしたり、相談を受けることも多くなりました。
基本的に、私は猫のボランティアなので
猫の困り事のみを対応していこうと初めから決めていて
その旨を公言もしてもいました。
猫ボラさんの中には、人に対しても面倒見が良い優しい方もいて
生活保護の手続きを教えてあげたり、アパートを借りる際の
保証人になってあげたり、なんて話も聞いていました。
猫の事だけでも、ホームレスさんにはとても負担して
貰えないから、結構費用が掛かるので、私にはそこまで
出来ないよーと言っておかないとならなかったのです。
しかも、それって別の種類のボランティアの役割だよね?
ある時、橋の下の新入り猫の手術を頼まれた時の事です。
夕方、捕獲機を仕掛けて近くで待機していました。
目当ての猫は現れないし、薄暗くなってきて
寒さが身に沁みます、そしてお腹も空いてきました…。
何かまるで、野良猫になったような悲しい気持ちになっていた所
ホームレスのおばちゃんが、アルミホイルに包んで焼いた
サツマイモをくれたのです。有難かったなぁ~。(#^.^#)
その時の焼き芋のあったかさは、今でも思い出します。
こんなこともありました。
捨てられた仔猫を飼ってくれているおじさん達がいて
ケアの為、通っていたのでよく知っていました。
当時、人生を踏み外した人を、大御所芸人が説教し
立ち直させるみたいなテレビ番組がやっていて、
たまたま見ていました。
出演者は、勿論、匿名で顔にもモザイクが掛かっていますが
見ていて、アレッ?この声、聞き覚えがあるし、この場所
おじさん達の小屋じゃないか?
内容は、以前は建設業をしていた男性が、ギャンブルに溺れ
破産し、家族と離縁しホームレスになってしまった物語でした。
実は、幼い時に離れ離れになった息子が一人いて、
その息子に会う為に、地方の旅館で下働きをしながら
お金を貯めて会いに行く。と、言うような内容でした。
私は、その翌日慌てて、おじさんに確認しに行きました。
いくら他にホームレスさん仲間が居ると言っても
あの猫を置いて、どこかへ行ってしまうのかと思うと
いてもたってもいられなかったのです。
すると、おじさんは「ああ、あれ、ヤラセだよ。」
と笑って言いました。焦った私がバカでした。
よく考えたら、テレビの企画なんてドキュメンタリー
ばかりではなく、そういう事だってあるわけだ。
とりあえず、ホッとしたけど、
後で、いくらギャラ貰ったのだろう?
と、ふと考えてしまう私でした。
その後も、おじさんは架空の息子に会いに行く事もなく
自分も時折体調を崩しながらも、その猫を最後まで看取ってくれました。
小屋の近くにお墓を作り、お参りする度に泣いていました。
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